名器の品格 彩乃なな　レビュー

名器の品格が発売されたのは今から１０年前の２００７年５月。あれからもう１０年も立つのですね。２０１２年には品格の続編「名器の品格　絵色千佳」が発売されたものの、さして話題にもならず不発に終わってしまいましたね。この業界にはヒット作の続編は売れないというような呪縛があるらしく、未だに初代品格越えのインパクトがある製品が出ていないのは寂しい限りです。

そんな中、久々に名器の品格の屋号を付けた製品が発売されました。今作も２代目同様にAV女優とコラボしたパターンで、今度は「彩乃なな」という女優をイメージモデルとして起用しています。まぁ名器の証明シリーズは多数試しているので、NPGのAV女優コラボに新鮮味を感じないのは正直なところなのですが、名器の品格のネームを入れるからには特別な製品で有って欲しいですね。

今回の品格にはローターが付属していて装着すると重量が718ｇとなります。早速製品を持ってみますとズシリと重いです。重いのはローターだけでなく、内部にリングを埋め込んであるのも一因となっています。３連リングは一時期話題となったマジックアイズが得意とするギミックですね。

アウター素材ですが思ったほど柔らかくありません。硬度的にはセーフスキンあたりと同等に感じます。オイルブリードはそれほど気になりませんし、匂いも全く気にならないレベルです。入口は一本スジのくぱぁ型の構造となっていて、くぱぁを開くとゼリーのような見た目のインナー素材で出来た入り口が見えます。

このインナー素材はアウター素材にも増して硬質な素材になっています。内部の入り口の径は7ｍｍ程度と小さめになっています。今回は二穴式ではないのですが、やたら入り口が上付きになっています。底面下部にローターをねじ込むスペースを設ける為、こうなっているのでしょうけど入り口の位置に違和感を感じます。

付属のローターはボタン電池3つ使用なので、とてもパワフルに稼働します。しかし、スイッチの切り替えが不正確でちゃんとボタンを押しても動かなかったり、ボタンを押してないのに勝手に動きだしたりと品質があまり良く有りません。仕方ないので動いた状態のまま所定の位置へ設置しておきます。

ローターを仕込んだので早速挿入してみます。付属のローションはシャバ系とねっとり系の中間位で使いやすいローションです。内部にローションを流し込みペニスを押し当てます。入口はくぱぁ部分はすぐ入りますが、内部のインナー素材の入り口が滅茶苦茶硬いです。フル勃起状態で全力で押し込まないと入っていかないくらいにキツい入り口となっています。

内部は無次元でも何でもないですね。ただのグネグネとした段差で、ゴツゴツとした大味な感触が伝わってきます。３連リングも硬いインナー素材と相まってゴリゴリ感に拍車をかけています。肉厚は確かにすごいのですが、インナー素材がここまで硬いと全てが台無しと言った感じですね。品格の持ち味であるリアルさはどこへ行ってしまったのでしょう。

ローターの振動も僅かに全体が震えている位で、気持ち良さに一ミリも還元していない感じです。ゴリゴリ、ゴリゴリと動かしているうちに空しくなってストロークを止めました。

はっきり断言出来ます。これは品格ではないです。品格はもっとトロけるような挿入感と、ジワジワと込み上げてくるような繊細な刺激が売りのはずです。そこを極めて欲しかったですし、品格ファンの多くはそういったホールを期待されているのではないでしょうか。素材の硬度も話にならないですね。硬すぎます。

メーカーさんは常に目新しい物を求められるので、何か今までと違った事をしなきゃと言う気持ちも分からなくは無いのですが、小手先だけの新技術をいくら取り入れた所で、真の品格ファンは戻ってきてくれないでしょう。大好きなホールの続編なのであえて厳しく書かせて頂きました。２代目はまだ初代の面影を引きずっていた感は有りましたが、３代目のこれだと、もう品格でも何でもない別の何かになってしまっていますね。初代ファンとしては悲しい限りです。

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